第二次情報公開請求
2020年11月12日、町民の会は、議会の全員協議会に関して、再度の情報公開請求を行いました。
公開を求めたのは、
①平成31年1月から令和2年11月に行われた寿都町議会の全員協議会の配付資料、議事録、録音資料の全て。
②寿都町議会の全員協議会の議事録が非公開だという「取り決め」の存在・内容が分かる文書。
のふたつです。
しかし、11月24日、「全員協議会には地方自治法上の会議公開の原則が適用されず、本議会においては非公開として取り決めされている」ため、寿都町情報公開条例８条２号に該当し、非公開という決定がなされました。
①については以前と同様の判断ですが、寿都町のホームページの「寿都町情報公開条例及び寿都町個人情報保護条例に係る運用状況の公表について」というコーナーを確認すると、2019年度に議会に情報公開請求があり、なんらかの公文書が公開されていたことが判明しました。
そこで、どんな公文書を公開したのか、という情報公開請求を行ったところ、これについては公開されました。なんと、2019年12月4日に「令和元年11月20日開催の全員協議会要点録」が公開されていたのです。議会では、全員協議会の議事録のことを「要点録」と呼ぶのですね。それならば、と、「平成31年1月から令和2年11月に行われた寿都町議会の全員協議会の要点録」の情報公開請求を行いました。しかし、非公開という結果が通知されました。
一度は公開されていた公文書を非公開にするという判断はおかしいですし、その根拠の取り決め文についてすら非公開という判断が下されていることもおかしいです。
そこで、文献調査に反対している4人の議員の皆さんに「取り決め」について伺いました。すると、連名で文書をいただきました。明文化された「取り決め」はないというのです。
寿都町情報公開条例第7条には「公文書は、原則として開示しなければならない」、ただし、例外として、第8条に「法令等の規定により開示することができないと明文で規定され」る情報は開示してはならないとあります。明文規定がないのなら、議事録は公開しなければなりません。
存在しない「取り決め」をもとに情報公開を拒む議会に対して、町民の会では2021年1月6日に審査請求書を提出しました。同時に、これらの問題点についてプレスリリースしました。
2月22日、情報公開審査会が開かれたのですが、非開示は妥当だという判断がくだされました。非開示とする口頭の取り決めがあるので有効だ、というのです。残念な結果です。
開示させるためには、のこるは訴訟しかありません。町民の会では、すぐさま弁護士に相談しました。すると、過去の判例からして、裁判に訴えれば、勝てる可能性は十分にあると説明されました。
もはや、問題は、全員協議会の議事録の入手にとどまりません。町民から見えないところで町の方針を決め、さらに隠そうとする町長や議員たちが行っている町政が正しいのかどうか。町長たちが圧力をかけようにもかけられない裁判所に、私たちは判断を仰ぐつもりです。
関係資料
以下に、関連するpdfファイルを公開します。
- 【図解】寿都町議会全員協議会の議事録を非開示とする「取り決め」の存在について（0.1MB、2021年1月6日）
- プレスリリース「寿都町議会全員協議会の議事録を非開示とする明文の「取り決め」は存在しない」（0.1MB、2021年1月6日）
- 審査請求書（0.2MB、2021年1月6日）
- 公文書非開示決定通知書（0.1MB、2020年12月30日）
- 公文書開示請求書（要点録の開示を求める）（46KB、2020年12月21日）
- 事実確認についての回答（0.8MB、2020年12月29日）
- 事実確認についての問い合わせ（同文書は他3議員に提出）（50KB、2020年12月24日）
- 公文書開示請求書（令和元年度の公文書開示決定通知書のすべて）（46KB、2020年11月12日）
- 公文書非開示決定通知書（0.4MB、2020年11月24日）
- 公文書開示請求書（議事録及び「取り決め」の開示を求める）（46KB、2020年11月12日）
- 非開示決定裁決書（3.2MB、2021年3月8日）